Blog / KANO空感設計 あすまい空感日記・・・明日の私(MY)の住まい

岩手・宮城内陸地震その2 応急危険度判定士

今回の岩手・宮城内陸地震では山間部の地震ということで、地震の規模の割に倒壊した建物が少なかったのが特徴です。
しかし、今なお、余震の心配から避難所暮らしをしている方が大勢います。
ところで私は応急危険度判定士という資格をもっています。
応急危険度判定とは、地震後の余震等による二次災害を未然に防止するため、被災した建築物の被害の状況を調査し、その建築物が使用できるか否かの判定・表示を応急的に行うことです。
調査結果は、「危険」(赤紙)、「要注意」(黄紙)、「調査済」(緑紙)の三種類の判定ステッカー(色紙)のいずれかにより、見やすい場所に表示します。

自治体職員がこの判定業務を行うのですが、それだけでは、人手が足りない場合、要請があれば、私達、建築士がボランティアとして、参加するのです。
登録して、数年たちますが、まだ、愛知県や近県では大きな地震がなく、現地での判定はまだしたことがありません。
呼ばれるような地震が起こらないことを望みますが、そうは言っておられません。
私達の設計においては地震後の余震に耐えられる家づくりを必ずしています。

東海テレビからの打診

なんと東海テレビから電話がありました。
何ごとかと思いきや、平日毎朝の情報番組「ぴーかんテレビ」の人気コーナー「自慢のおうちみせてください 快適!こだわりマイハウス」で、私達が設計した家を紹介させてほしいというのです。

月に一度の企画だそうで、毎回テーマを決めて、設計事務所の設計した、こだわりの家を紹介しているとのこと。テレビ朝日系列(メーテレ)の「渡辺篤史の建もの探訪」のように、建築家は登場せず、ご家族が家をご紹介するというコーナーとのことです。
あいにく、今回、先方が希望しているテーマと合致する家がなかったので、残念ですが、ご紹介することはできませんでした。
今後、別のテーマで合致する家があれば取り上げていただきたいとお願いしました。
びっくりしました。私達のホームページを見て、連絡をしたそうで、改めてホームページのすごさを思い知りました。

世の中偽装だらけ

岐阜県養老町の会社丸明による飛騨牛肉の偽装事件が明るみに出ました。
質の劣る肉や愛知県産の肉を「飛騨牛」と表示して販売していたのです。
信頼の証である肉の固体識別番号(バーコードや番号により、この肉がどこで育てられ、どういう肉か分かるようになっている)まで付けて。
何を信じていいのか分かりません。最近は食品偽装が次々に明らかになり、有名メーカーや料亭までもやっていたのかと、あきれてしまいます。
これは食品業界だけにとどまりません。
住宅建設業界でも、姉歯による耐震偽装が注目を集めましたが、その後、ニチアスを始めとする多くのメーカーによる建材偽装が発覚しました。
これは、例えば住宅の軒天井ボードを国土交通大臣認定の防火材としなければならない場合、その認定の試験中に、実際に販売する建材と違う試験体で大臣認定を取っていたのです。
ですから、防火性能が劣った商品が大量に流出し、すでに法違反の家が何万棟も建ってしまっているのです。主に大手ハウスメーカー数社がこの商品を使っており、大問題になっています。交換をするとのことですが、今現在、どうなっているのでしょうか。
「世の中、ばれなきゃ、儲けるためには、何をしてもいい」というモラルのない風潮が蔓延しています。
これは、建材だけでなく、残念ながら建設業者、工務店なども少なからずそうなのです。
ですから手抜き工事などによる欠陥住宅が大量に生まれているのです。
中国の地震でたくさんの学校が倒壊しましたが、レンガ造の柱や壁に鉄筋が入っていないのです。明らかに工事の手抜きです。住民が政府を相手どって訴訟を起こそうとしています。
設計事務所による「監理」によって手抜きや間違いをチェックするということが重要か、分かると思います。また、監理者の存在が、職人達にこの現場では手抜きできないなとプレッシャーを与えるのです。Merit/8,9,10参照

2008.06.24「時事
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