Blog / KANO空感設計 あすまい空感日記・・・明日の私(MY)の住まい

名古屋・稲沢建築見学8 名古屋城6 絢爛豪華な本丸御殿

前回のブログの続きで、名古屋城見学です。
旧国宝第1号である本丸御殿は近世城郭御殿の最高傑作と言われ、国宝の京都二条城の二の丸御殿と並ぶ武家風書院造の双璧と言われていました。
空襲で焼失し、再建工事中ですが、部分公開されているので、見学することができます。
唐破風屋根の玄関車寄せ。ここからは、将軍家と身分の高い一部の大名だけしか入れませんでした。

こけら葺きの屋根です。奥に天守が見えます。

玄関車寄せの見上げ。

バリアフリーのために、スロープ(当然、もとの御殿にはないものです)で車いすが上がれるようになっています。

玄関内部へ。いわゆる住宅の「玄関」と意味が異なり、訪ずれた人がまず、通され、取次を待つ建物です。
玄関一之間。見事な障壁画や襖絵です。
本丸御殿に使われている障壁画や襖絵や天井絵は復元模写ですが、旧国宝指定されていた、本物の1047枚は空襲前に移設保管されていたので、焼失を免れ、現在は重要文化財に指定されています。
保管先は、御深井丸の乃木倉庫(登録有形文化財)と、豊田市越戸町の灰寶(はいほ)神社です。
随時、天守や本丸御殿でその一部が公開されています。
現在、西の丸に建設中の再現米蔵が、保管展示施設になるので、将来はここで、本物が展示されることになります。
狩野貞信や狩野探幽など日本画史上最大の画派「狩野派」の絵師たちにより、部屋ごとに異なる題材で床の間絵、襖絵などが描かれ、絢爛豪華に彩られていました。

竹林豹虎図(襖絵)

玄関二之間。こちらも竹林豹虎図。虎は戦国時代後期の武将に勇猛さを表すとして尊ばれました。


幅3間もある大廊下を通り、表書院という棟へ。藩主と家臣などの正規の謁見に使用されました。
主に花鳥画で飾られています。三之間。

奥は麝香猫(じゃこうねこ)の襖絵です。

西面襖も麝香猫図。

表書院二之間の松楓禽鳥図。

表書院一之間。奥は一段上がった、上段之間です。

西面の襖は桜花雉子図。

殿様の座する上段之間。天井が一之間と違い、折り上げ小組格天井になっていて、格が高いです。
奥の開き襖の奥には、武士が控えていて、万一の時は飛び出てきます。

この松図の床の間の前に殿様が座ります。松は権力の象徴です。

豪華な違い棚や天袋。

対面所という棟へ。藩主と身内などの内々の対面・宴席の場として使用されていました。
納戸二之間。
今までの部屋と異なり、金箔は張られていないですが、金の粉が入っているそうで、こちらのほうが、高級な絵だそうです。
天井は竿縁天井。

次之間は、初代藩主義直の正室・春姫の故郷和歌山を描いた可能性があり、両人の婚儀がこの対面所で行われたとも考えられています。 綱引きや、羽子板をする庶民などが描かれています。

次之間と上段之間に描かれた図の説明。


上段之間は殿様の座する部屋で、絵は京都です。

表書院同様、武者隠しの部屋が襖の奥にあります。

世界遺産である賀茂別雷神社(上賀茂神社)の賀茂競馬(かもくらべうま)の図。

天井が必見です。二重の折り上げ小組格天井とし、黒漆塗りで、天井板は金箔張りです。

廊下から見たところ。透かし彫りがすごいです。

長押(なげし)の化粧金物。

素晴らしい板戸の引手。

 工事中の上洛殿(御成書院)は三代将軍家光の上洛のために、造られた最も豪華な棟です。
6月9日に全面的に公開されるので、また、行きたいと思います。
次回に続く