「備える家/岡崎」 バリアフリーのためのプランや引き戸(造作木製建具)・ポーチスロープ
設計した、「備える家/岡崎」 の現場監理へ。
「備える家/岡崎」7月28・29日オープンハウス(完成見学会)見学・相談者募集中です。
お施主様に現場内に入っていただき、案内をして、説明をしました。
内部の間仕切壁や木製建具枠の設置工事が進んでいます。
木製建具は既製品ではなく、造作建具なので、枠も造作です。
各々の箇所で、大きさや開き勝手や引き勝手が違うので、それに合わせてあります。
手間はかかりますが、既製品の木製建具の場合、将来、傷がついたり、壊れた場合、その時点で、廃番になっている可能性があり、同じものを入手できないかもしれません。すると、そこだけ、他と違うということになってしまいます。
造作建具であれば、将来、同じものを作ることができ、統一感は保たれます。
この家はタイトルに「備える」が入っているように、バリアフリー住宅であることも一つのテーマになっています。
親世帯が車イスになった時や、子世帯が老いた時に「備える」意味もあります。
他にも「備える」には、「地震に備える」、「火災に備える」などいろんな意味で使っています。
↓左は、1階のトイレ1と廊下との間です。大きな開口になっています。
ここに、3本引き戸を建込みます。
連動引戸を引くと、間口の2/3は開放状態になるので、横からの介助や車イス対応がしやすいです。
上枠に溝が掘りこんでありますが、簡単に外せない上吊戸ではなく、普通の戸車を使った引戸なので、外すこともできます。
そうすれば、トイレ1と廊下を合わせて、2帖の大きなトイレとして使うことができます。
奥は洗面室です。
今後、建て込む引き戸でつながっています。
その奥に見えるのは、浴室の引き戸です。
この写真の手前は、親世帯寝室であり、水まわりが近く、動線が一直線で、車イス対応しやすいです。
1階は階段下収納以外は全て引き戸です。
玄関戸もそうです。
バリアフリーのために、ポーチにつながる、スロープを作るための、根切り(掘削)工事が始まりました。
ポーチ前には通常、階段があるのですが、それだと、車イスになった時に上がることが困難です。
今回のスロープは、敷地の大きさや高低差の制約があり、そんなにゆるいスロープではないですが、介助者がいれば、押してもらって、上がれる勾配です。