Blog / KANO空感設計 あすまい空感日記・・・明日の私(MY)の住まい

東濃の陶磁器産業に未来はあるか

昨日のブログで英国高級洋食器ブランドのウェッジウッド破たんについて、書きましたが、私の実家のある多治見市及びその近隣の土岐市、瑞浪市は、古く平安時代からの陶磁器の産地です。
多治見市に2006年に合併されましたが土岐郡笠原町もそうです。
これら、岐阜県美濃東部の東濃(とうのう)地方で生産される陶磁器は「美濃焼き」と呼ばれ、全国の陶磁器生産量の60%のシェアを誇る一大産地なのです。
多治見市に隣接する愛知県瀬戸市のほうが、愛知県では陶磁器産地として有名だとは思います。共通するのは、昔から良質な陶磁器用の土が採れたことです。
旧土岐郡笠原町は他の市とちょっと異なり、タイルの一大生産地です。
かつては全国のタイル生産量の90%のシェアを誇っていました。今は40%程度か?
INAXやTOTOのタイルもこの地域で作られているものも多いのです。
実際、私が学生の頃の大学の課題で、「どんな建材でもいいから工場見学などをしてレポートを書く」というものがあり、当時、INAXの協力会社であった笠原町のタイルメーカーの工場を見学させてもらったことがあります。
かつては特に輸出で隆盛を誇った陶磁器産業ですが、バブル崩壊以降、他産業が好景気になっている時も、一向に上向かず、衰退の一途を辿り、倒産・廃業する会社が増え続けています
中国の安い製品が国内外の市場を席巻してしまったからです。
ウェッジウッドの破綻は、世界経済の冷え込みも一因ですが、これも大きな要因と思われます。

2009.01.07「時事
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