Blog / KANO空感設計 あすまい空感日記・・・明日の私(MY)の住まい

「備える家/岡崎」 着工 液状化対策地盤補強 スーパージオ工法

設計した「備える家/岡崎」が着工しました。
根切り工事といって、土の掘削工事が始まりました。

矢作川の近くであり、事前の地盤調査及び土質試験の結果、大地震時に液状化する可能性が高いことが分かったので、液状化対策の地盤補強工事をまず行います。
矢作川等の河川の沿岸は、全域、液状化する可能性が高いです。
太古から、なんども、川の流れを変えてきていますから、現在の矢作川と敷地が離れているからといって、安心はできません。液状化は地下水位が高く、砂質土で起こりやすいです。
かつて、農業用ため池だったところが、岡崎市内や安城、豊田等の碧海台地上にたくさんありますが、砂質土で埋め立て、地下水位が高いなら、液状化する可能性が高いです。

今回、採用したのは、一般社団法人 地盤対策協議会のスーパージオ工法という置換工法です。
土を、立ち上がり基礎直下を中心に、掘削除去して、そこに、ビール瓶ケースのような樹脂製の箱状の改良体を並べていきます。
土の代わりに、改良体に入れ替えることから、置換工法といいます。
以前設計した「つながる家/岡崎」も矢作川の近くであり、液状化対策で、この工法を採用しました。
地盤業界には、地盤保証という保険があります。万一、地盤が原因で建物が傾くなどの被害が出たら、その修復費用に保険金が支払われます。ただし、地震時は免責です。
ところが、液状化保証というオプションを付けることができる保険もあります。
この保険の場合は、地震が起き、液状化した場合に、建物被害があっても、保険適用されます。
ただし、その保険加入のハードルは高いです。
どんな工法でもいいというわけではないからです。
保険会社が認めた液状化対策工法しかダメであり、その対策工法は高価です。
しかし、地盤が傾いてしまったら、いくら、上部の建物構造の耐震性を高めたり、制震金物(地震の揺れを抑える)を採用しても、無意味です。
置換工法は、スーパージオ工法以外にもあり、発泡スチロールを全面に敷き詰めるコロンブス工法を、採用したことがあります。矢作川近くの「回廊の家/岡崎」と西尾市吉良町の「ホワイトアクア/西尾」です。
後者は、矢作川からは離れていますが、ボーリング試験と土質試験の結果、液状化の可能性が高いことが分かったのです。西三河では、西尾市の多く(特に西部)、刈谷市の西部、碧南市や高浜市の全域は特に、液状化の可能性が高いです。

現場に、組立前の改良体が搬入されていました。
これを箱型に組み立てて、並べていくのです。
大地震時に液状化により、地表に上がってくる、水をこの中にためるのです。地震が納まれば水が引いていきます。
免震効果もあります。地震の揺れを小さくすることができるのです。
よく採用する、砕石パイル工法も、スーパージオ工法ほどでないにせよ、ある程度は液状化対策になります。
砕石パイル工法とは、地中深く穴を掘り、その中に砕石(砕いた石)を杭状になるように、詰めて締め固め、何本も形成する工法です。
一般的な砕石パイル工法では、液状化保険に入ることはできませんが、砕石パイル工法をベースにして、表層に厚い砕石層を設け、改良体を大幅に増やした液状化対策工法なら、保険に入ることができますが、高価です。

今回は、スーパージオ工法と、砕石パイル工法の一種であるエコジオの液状化対策工法を、見積をとって、検討しましたが、
価格と、免震効果があるということで、前者を選択しました。