Blog / KANO空感設計 あすまい空感日記・・・明日の私(MY)の住まい

窯業系サイディングの講習会出席 その2

昨日のブログの続きです。
毎年、次から次へ新製品が出る一方、廃番になる頻度がとても早いです。
万一、台風で物が飛んできて、割れた、地震でひびが入った、車をぶつけた、落ちない汚れなどにより、交換が必要になったとしても、対応できないのです。
講師の説明では、そういう対応のために、サイディングの凸凹を作る金型が残っていれば、同じ商品を作ることは可能だそうです。
しかし、色が絶対に合わないはずです。既設は色があせているのですから。
「金型」を何年後まで保管するのか、それも疑問です。
また、シーリングの耐用年数とサイディングの塗装メンテナンスの時期のずれも問題です。サイディングは板状(455mmx3030mmなど)の製品ですから、継ぎ目が必ずあります。
長辺には、全長に渡って凸部があり、反対側の長辺には凹部があるので、2枚の板同士、それらが、かみ合って、雨水を壁内に進入しにくくさせているのです。
しかし、短辺には凸部や凹部がないため、短辺同士は、すきまを10mm程度空けて、現場でシーリングというやわらかい材料を詰めてふさいでいるのです。
また、サッシとサイディングの間、換気フードなどの設備が外壁を貫通する部位の廻りにもシーリングは使われています。
シーリングの耐用年数は紫外線劣化により、7~8年で、打ち替え(既設シーリングを撤去し、新しいシーリングを詰めること)が必要になります。
一方、サイディングの塗装メンテナンスサイクルは10~15年で、全面足場を掛ける必要があり、通常はこのサイクルに合わせて、シーリング打ち替えも行っていることが多いですが、実は、切れたシーリングから、壁内に雨水が浸入しているかもしれないのです。
といっても、内側の防水シートがちゃんと施工されていれば、すぐに雨漏れになることはないと思います。
モルタル壁やガルバリム鋼板の外壁や木の外壁はシーリング箇所が少ないので、そういう点で、メンテナンス上有利です。
かなり、否定的なことばかり書いてきましたが、長所もあるので、私達は、窯業系サイディングを全く使わないということではありません。
ただし、柄や凸凹のない無地のサイディングを張った上にジョリパットなどの吹付材や塗装で仕上げる方法をまず、一番に考えます。
最近は、大壁工法といって、サイディング目地を消して、吹付材で仕上げる工法もあり、普及しています。
色調整もでき、メンテナンスがしやすいからです。
窯業系サイディングのシェアは東京で4割、神奈川では5割です。
都会では左官によるメンテナンスのよさ、味わい深さが見直され、モルタル壁(セメントを現場で塗る左官仕上げ)の上に吹付仕上をする工法に回帰しています。
以前は、モルタル壁は割れてひび割れることで、嫌われ、窯業系サイディングが普及していったのですが、モルタルのひび割れを抑える技術が進歩してきたからです。