Blog / KANO空感設計 あすまい空感日記・・・明日の私(MY)の住まい

液状化対策の地盤補強工法11 液状化対策工法の置換工法

前回のブログの続きです。前回までは、液状化現象と、その起こりやすい場所を説明してきました。
そして、地名から得られる情報、土地の情報の探し方、ハザードリンク集を掲載しました。
液状化現象が起きると、家の敷地だけでなく、周囲や道路も一緒に沈下することが多いです。
地盤補強工法には多くの種類があります。
木造住宅で世間一般によく採用される代表的な工法は、下図の3種です。

 
支持層と呼ばれる硬い地盤に杭状の工法(鋼管杭やコンクリート杭、木杭、柱状改良(セメントと土をまぜて杭状にする)等)によって、家を支える支持杭工法の場合は、液状化が起きた時に、自分の家自体は下がらないかもしれませんが、家の周囲や道路が下がってしまい、大きな段差ができたり、配管などが破断する可能性があります。
また、地盤の水平方向の揺れで、杭が地中で斜めに傾いたり、柱状改良の場合はせん断破断の可能性も考えられます。
それらを回避するための液状化対策の地盤補強工法があります。

置換工法として、スーパージオ工法 コロンブス工法があります。
いずれも、減震効果もあります。
いずれも、東日本大震災での安全性が確認されています。
置換工法とは、家の重さと同じだけ、土をとりのぞいて、他の改良体に置き換える工法の総称です。
家は、土を水に例えるなら、家は水に浮かぶ船のイメージです。

スーパージオ工法

地盤調査は5ポイント以上行うことを原則としていますが、点での調査ですし、土の中は予測が難しいです。
置換工法は、施工時に土の中が見える(土質や分布、地中埋設物の有無など)という安心があります。
液状化対策以外にも様々なメリットがあります。多くは共通するメリットです。
地震による杭傾斜対策、柱状改良体のせん断破断対策
地震の減震効果:地震による揺れを抑える
超軟弱地盤対策:土質による制限なし
杭基礎の代替:支持層が深い場合、工期、コスト高
摩擦杭の代替:土中の状態が目視できないので、不安がある場合
遺跡指定区域:掘削深さ制限
地中埋設物の障害対策
定期借地:現状回復義務
交通振動対策:電車や幹線道路沿いなど
機械振動対策:工場等の機械など
狭小地対策:大型重機搬入制限
土質悪質化対策
腐植土対策
土地資産減対策
早期造成盛土嵩上げ対策
擁壁(土留め)・崖地・切盛土の異種造成地対策
高地下水位対策

土質悪質化対策とは、土とセメントを混ぜる工法である、表層改良や柱状改良の場合、土とセメントが反応して、予期せず六価クロムという発がん性物質が発生することが、土質等によって起こりえます。そういう工法を使わないで済むことをさします。(採用する場合は、六価クロム低減型セメントをおすすめします)
腐植土対策は、土とセメントを混ぜる工法の場合、腐植土があった場合、うまく固まらない場合がありえます。
土地資産減対策とは、地中に将来撤去に過大な費用がかかる地盤補強を行わないで済むことをさします。

コロンブス工法の場合は、置換材に、発泡スチロールを使うので、断熱効果(基礎断熱の場合)、凍結対策もあります。
    
次回に続く
 

液状化対策の地盤補強工法10 国、愛知県、自治体のハザードリンク集:液状化マップ・地盤情報・地歴・航空写真・ハザードマップ等

前回のブログの続きです。
前回までで、軟弱地盤や液状化しやすい土地について書いてきましたが、図書館などで古地図等を調べる方法だけでなく、様々な情報をネットで調べることもできます。
土地の液状化の可能性や地盤状況、地歴(過去の状態)、過去の航空写真・災害履歴・ハザードマップなどの情報を集めた ハザードリンク集を作りました。

<国>
国土地理院国土変遷アーカイヴ地図・空中写真・地理調査活断層図 東海地域整備範囲
旧版地形図(地形図の更新履歴(図歴)土地条件図治水地形分類図

国土交通省等:国土地盤調査検索サイト「KuniJiban」
国土交通省 国土政策局 国土情報課:災害履歴図(地震災害、水害・土砂災害、地盤沈下)
国土交通省ハザードマップポータルサイト 
国土交通省 豊橋河川事務所矢作川洪水浸水想定区域図豊川・豊川放水路洪水浸水想定区域図治水地形分類図(矢作川下流平野)治水地形分類図(豊川平野) 矢作川のページ豊川のページ

文部科学省 研究開発局 地震・防災研究課:地震調査研究推進本部

環境省:全国地盤環境情報ディレクトリ

農林水産省 東海農政局:矢作川・明治用水・枝下用水・他用水・ダムの歴史豊川・豊川用水の歴史

<官庁>
明治用水土地改良区(水土里ネット明治用水) 
水のかんきょう学習館(明治用水)
   
愛知県庁
 防災局 防災危機管理課:愛知県防災学習システム愛知県活断層アトラス歴史地震記録に学ぶ防災・減災サイト

 振興部 情報企画課:マップあいちマップあいち(土砂災害)

建設部 河川課:愛知県浸水実績図平成20年8月末豪雨における浸水実績図洪水浸水想定区域図浸水想定津波浸水想定高潮浸水想定

東三河農林水産事務所 林務課:山地災害危険地マップ

<愛知県下自治体>
[西三河]
岡崎市わが街ガイドわが街ガイド(ハザードマップ)わが街ガイド(災害危険度判定(地震))岡崎市の地質と活断層南海トラフ地震被害予測調査について浸水実績図土砂災害ハザードマップため池ハザードマップ

豊田市地震ハザードマップ洪水ハザードマップ土砂災害危険箇所マップため池ハザードマップ都市浸水想定区域図とよたiマップ(防災)

安城市安城市地震ハザードマップ南海トラフ地震(東海地震・東南海地震・南海地震等)の被害想定洪水ハザードマップ浸水実績図

西尾市地震防災ハザードマップ・標高マップ(地震・津波ハザードマップ、揺れやすさ・液状化危険度マップ、標高マップ)、 洪水ハザードマップため池ハザードマップ土砂災害ハザードマップ

刈谷市地震ハザードマップ洪水ハザードマップため池ハザードマップ

知立市地震分布図と液状化危険地域分布図洪水ハザードマップ

高浜市防災マップ(地震防災マップ、標高サイン設置箇所図水害ハザードマップ)

碧南市ハザードマップ(地震ハザードマップ 、洪水・高潮ハザードマップ)

みよし市防災マップ(想定震度、液状化、活断層、水害)ため池ハザードマップ

幸田町地震ハザードマップ 風水害ハザードマップため池ハザードマップ 

[東三河]
蒲郡市ハザードマップ浸水実績図

豊川市防災マップ(震度分布図、液状化危険度、浸水想定図)

豊橋市防災ガイドブック 南海トラフ地震被害予測調査洪水ハザードマップ土砂災害ハザードマップため池ハザードマップ 、標高図・重ね合わせ図
           
田原市防災マップ地区別地震・津波避難マップ

新城市地震ハザードマップ洪水ハザードマップ土砂災害防災マップ 

 <地盤保証会社>
(株)地盤ネット地盤カルテ地盤安心マップ

<地盤改良会社>
ハイスピードコーポレーション(株)全国液状化マップ
ジオテック株式会社:ジオダス

<土木論文>
旧河道と災害に関する事例的研究 主に矢作川等流域の西三河について
  
次回に続く。  
  

 

液状化対策の地盤補強工法9 液状化しやすい・地盤の弱い可能性のある土地の地名

前回のブログの続きです。
「地名はその土地の歴史」をあわらします。
水に関する地名は、液状化しやすく、地盤が弱いことが多いです。 
以下は、あくまでも参考であり、その可能性があるということです。
水に関した人名由来の場合もありますので。

 前回ブログで書いた新田開発地は、地名や史跡名等に○○新田が残っていることがあります。
「新田」は、海や池の干拓地だけでなく、低湿地や荒れ地を新しく開墾した田んぼも含みます。
「田」は田んぼ。
 「谷」は、水が集まりやすく川が流れていた低い土地や土砂崩れが多い土地。谷がない場合は埋めた土地。
 「窪、久保、溝、下、深」は低地。
アクツ、アクトを連想させる地名「飽屈、阿久津(あくつ)、秋戸(あきど)」等は低湿地。
 「川、岸、橋、堤」は、川などがない場合は川などを埋め立てられた土地。
「枝、江田」は川の支流に沿った低地。
「河、江、瀬、浦、窪、沼、池、沢、澤、潟、湊、浜、海、津、汐、潮、洲、灘」など水に関するサンズイのある地名
「島、岬、崎、舟、魚、貝」など水に関する地名
「井、泉、清水」は湧き水を示す地名
「荻、蒲、菅、芹、芦、葦、蓮、柳、茅、鴨、鶴、亀」など水辺に見られる動植物に関連する文字のある地名
「築地、月」は人工的に築かれた土地。例:東京・築地、月島
「砂」は砂浜。例:東京・江東区砂町や砂がつく地名
     
地名は災害を回避するための情報が含まれていることがあります。
先祖たちは災害の恐ろしさを地名に託し、後世に伝えようとしていたのです。
「蛇、竜、押切、袋、大曲、河合、越」は川が氾濫した土地。

土地区画整理や住居表示改訂や住宅事業者等が販売しやすいよういいイメージの地名に変えられたなどで、旧地名がわからなくなっている場合もあります。
「緑」は若々しいイメージの地名で、全国12の「緑町」で液状化履歴があります。
「日の出、末広、寿」などイメージがいい地名、おめでたい地名は新しい土地ですから要注意です。
高台でもないのに、○○台と名付け、元田んぼに盛り土造成されたところもあります。
 
伝えられる途中で読みが変わってしまったり、当て字で別の意味合いを持つようになってしまった例もあるので注意が必要です。
「梅」は、埋め立て地。例:大阪・梅田

そこで読み方のオン「音」に注目してみます。

河川の氾濫があった場所
扇状地ではアオギ、シバ、イノ、イノウ、ソネ、ワダ、ハヤシ。
谷地、低地では、サクラダニ、サコ、ソウタ、ナベ。
平地では、ヒロ、アサヒ、キライ、エダ、イマイ、ナガレダ、カマ、ヒジ、フケ、ミスキなど。
高潮、津波などがあった場所では、ヒロ、カガ、カチ、スカ、フクラ、アマベなど。
地すべり、土砂崩れなどがあった場所では、ホケ、フキ、アナ、クラ、カキ、ウメ、ナベ、フタ、クレ、タイ、アソなど。

砂州・干潟では、 伊佐(イサ)、砂子(イサゴ)、鹿田(シカ)、州(ス)、須賀(スカ)、菅(スガ)、手間(テマ)、由左(ユサ)、由良(ユラ)など。

今回は、液状化がテーマなので、液状化や水に関する地名や地盤の弱い地名を中心に挙げましたが、その他にも地名は、がけ地由来の地名(例:オチ「落ち」、クズレ「崩れ」、オシ「押し」)など様々な過去の歴史を伝えてくれています。
 地名はあくまで参考であり、地盤の強度や液状化の可能性を確かめるには、地盤調査や液状化試験をすることをおすすめします。
次回に続く

2018.03.10「構造・地震
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