Blog / KANO空感設計 あすまい空感日記・・・明日の私(MY)の住まい

愛知県内の古建築や近代建築物等の国登録有形文化財の特別公開 豊田市見学 その3 「旧井上家西洋館」

前回のブログの続きです。次の見学先の「豊田市民芸館」へ。

ここは、矢作川勘八峡の眺めが美しい広大な敷地内に複数の展示建物等が点在しています。

そのうち、登録有形文化財は、「旧井上家西洋館」です。

豊田市内に現存する唯一の明治の洋館です。

明治10年代に名古屋で開催された博覧会の貴賓館として建造され、その後名古屋市内で銀行(現在の愛知銀行)として移築され、その後、豊田市内の農場迎賓館として移築され、住宅として改築された時期を経て、最後に、この地に銀行時代の建築として復元移築したものです。

和用折衷の建物で、屋根は和小屋組で和瓦葺きです。外壁は下見板張で洋風ですが、1階窓には和風の縦格子があります。
2階の2面に野菜のカブをモチーフにした、かわいいデザイン窓があります。カブは株が上がるに通じることから縁起のいい野菜です。
銀行だった時代には、銀行としてはかなり、こじんまりとした建物で、部屋数が少なく、部屋も小さいです。執務室。
イスや家具などの調度類はいいものです。
2階へ上がる階段。かなり急です。
2階の応接室。
窓は開けられませんが、バルコニーが見えます。窓は日本では開き窓の場合、外開きが普通ですが、西洋スタイルの内開きになっているそうです。
ベランダの柱頭の植物文様デザイン。軒天は菱組天井です。明治村の三重県庁舎でも同様なものが見られるそうです。(明治村は最近では4年前に行きました 明治村については過去ブログ 明治村見学その1~5
支店長室。
天井のレリーフは漆喰かと思いきや、鋼板の型押しに塗装だそうです。
次回ブログは、次の見学先 豊田民芸館敷地内の「第13民芸館 他」です。

愛知県内の古建築や近代建築物等の国登録有形文化財の特別公開 豊田市見学 その2 「豊田市近代の産業とくらし発見館(旧・愛知県蚕業取締所第九支所)」

前回のブログの続きです。次の見学先「豊田市近代の産業とくらし発見館(旧・愛知県蚕業取締所第九支所)」へ。
この建物は、豊田市最古の鉄筋コンクリート造(屋根は木造 大正10年)で、かつて、豊田市が挙母町と呼ばれていた養蚕がさかんな時代に建てられた、蚕業取締所です。
鉄筋コンクリート造に石張りの門。
全体に、和洋折衷のデザインがされており、玄関庇は和の寺院建築に見られるデザインを鉄筋コンクリート造で表現されています。


建物の外構には、鬼瓦(前回ブログで書いたように豊田市には瓦産地がありました)やガラ紡機工場の水車を再利用したオブジェ作品が展示されています。
ガラ紡機とは、ガラガラと音を立てて、綿から糸を紡ぎだす機械のことです。かつて特に西三河全域でさかんな産業で、豊田市では松平に最多の工場がありました。

内部の廊下の天井は白い板張り。

当時の写真。コの字型の平面をしています。

展示室の天井にある鉄骨やブレースは最近、耐震補強で入れたものです。

ガラ紡機を動かす水車。

ガラ紡機。

展示は、かつて栄えた養蚕業、製瓦業、猿投窯やころも焼の陶器産業、磨砂採掘、県下最大のバス会社だった尾三バス、枝下用水や挙母町や挙母市時代の町の様子など、見応えがあり、知らないことがたくさんあって発見の連続でした。

現在、トヨタ元町工場のある場所は民間人の開発した飛行場でした。

前回ブログで書いた、喜楽亭や豊田産業文化センターのあった場所には、大きな製糸工場がありました。


次回ブログは、次の見学先「豊田市民芸館」です。

愛知県内の古建築や近代建築物等の国登録有形文化財の特別公開 豊田市見学 その1 「喜楽亭」

先月と今月、愛知県内の古建築や近代建築物等の国登録有形文化財の特別公開が各地で開催されています。詳しくは、愛知登文会のホームページへ。

114日の豊田市を見学してきました。

3つの登録有形文化財を見学した後、他にもいろいろ見学し、豊田市のことを深く知ることができました。

新豊田駅近くの豊田産業文化センター隣に建つ、明治時代後期から続いた料理旅館「喜楽亭」へ。

屋根の鬼瓦が重厚でありながら、繊細な彫塑が見応えあります。
喜楽の文字が見えます。

豊田市にはかつて瓦産地があり、そこで焼いたものです。

広縁の巨大な沓脱石から素敵な和庭園に出られます。
玄関正面の飾り障子
1階の床の間 角型の竹の床柱が珍しいです。落とし掛けは自然の曲り木を利用しています。
この建物にはいろんなところに、ひし形のモチーフデザインが見られます。広縁側の飾り障子のデザインが独特です。
和室側から見たところ。
きれいなデザインの浴室のタイル。
中庭脇の階段で2階へ。手摺のデザインも凝っています。
2階には8畳間が3つ並んでいて、各々に趣向の違う床の間があります。
次回ブログは、次の見学先「豊田市近代の産業とくらし発見館(旧・愛知県蚕業取締所第九支所)」です。

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