カリスマ独裁者と巨大建築
また、映画「20世紀少年」の話を引きずります。
映画では、なぞの教団の「ともだち」と呼ばれるボスが現れます。
顔に包帯ぐるぐる巻いて、そこに、大きな目とその中に指を立てている絵が書かれている、気味の悪いヤツです。独裁者として、世界を支配しようとしています。
そいつの正体を暴き、世界を救おうとするのが、主人公達です。
原作の漫画は、オウム真理教の一連の事件が明るみになった直後に書かれているので、なぞの教団は、オウム真理教を連想させるようなシーンもあります。
私は、独裁者のドイツのヒトラーや北朝鮮の金日成・正日親子を思い浮かべました。
それは、彼らは圧倒的な建築によって、人民をひれ伏し、従わせることを考えていたからです。
「ともだち」も、国会を爆破して、おどろおどろしい、不気味な、圧倒的な建物に作り変えてしまいました。
特に、ヒトラーは建築が好きなことで有名でした。
側近には、政治家でもあり建築家のアルベート・シュペーアがいました。
最もヒトラーと親しかった人物として知られます。
「ヒトラーの建築家」というドイツのTVドラマもあるくらいです。
シュペーアはヒトラーの意向に沿って、都市改造や巨大建築を設計しました。
有名なのは、24万人を収容できるニュルンベルクのナチス党大会会場です。

1934年の党大会では、シュペーアはここをパレード会場として、150基の対空サーチライトで囲み、夜間には垂直に照射して光の大列柱「光の大聖堂」を作り出しました。

それによって、人民をあっと言わせ、高揚させて、ヒトラーのカリスマ性を高めたのはいうまでもないでしょう。
一方、金親子も、巨大な自身達の像や、壮大な建築を作っています。
建設途中で、放棄され、廃墟となっている、ピラミッドのような柳京(リュギョン)ホテルは完成すれば、世界最大のホテルになる予定でした。

巨大なチュチェ思想塔↓

巨大な朝鮮労働党のシンボルマークの像↓

シュペ-アの建築と共通するのは、「巨大」なことです。
金と権力を手に入れた者は、いつの世も、世界一の巨大建築物を目指してしまうのです。
リーマンショックによって、工事中断となってしまった、アラブ首長国連邦のブルジュ・ドバイ↓

完成すれば、世界最高高さの建物になる予定でした。





