Works / 設計事例

大屋根光庭の家/蒲郡

大屋根・大吹抜の中庭コートハウス
大屋根,中庭,共用コーナー,ロフト,大デッキ,物干デッキ,カーポート

敷地に対し真南方位が、かなり西に傾いているので、太陽日射熱を取り込むため、南壁のみ、南へ向けた台形リビング平面です。
それにより、庇や外壁に角度がつき、袖壁も斜めにしたので、ダイナミックな外観に、さらに変化を与えています。
各階の袖壁は西日をさえぎり、風をとりこみます。南外壁や雨戸袋は杉板張り、自然塗装です。

大屋根が家族をあたたかく、つつみます。東には、外観と同じデザインの鉄骨造のカーポート・駐輪場があり、統一感があります。

明るく、開放的な大吹抜のLDK。

Outline / 概要

2階共用コーナー2が、大吹抜に面し、コミュニケーション豊かで、高窓やランマから、光と風が通ります。

光庭に面する、各室へ光と風が通ります。

わくわくする広々デッキ回遊やロフト。

無垢桐フローリング、和紙クロス、天井杉や、梁や柱を見せ、あたたかみのある雰囲気です。

Eco / エコ・温熱の説明の一部

床下エアコン,断熱ブラインド,高窓,天窓,ランマ

Voice / 建主の声

高気密高断熱の上、南に向けた大きな窓による日射取得や断熱ブラインド、床下エアコンや天井扇シーリングファンにより、大吹抜にもかかわらず、暖かいです。

エアコン効率を高めるため、リビングとダイニング間にロールスクリーンを付けて、仕切れるようになっていますが、そうしなくてすんでいます。

無垢の桐フローリングはあたたかいです。

夏は2階共用コーナーのエアコンからの冷気がおりてきます。

大デッキでアウトドアライフを楽しんでいます。

玄関引戸前の目隠し格子のあるポーチ。
奥は南庭への出入格子戸。土間はカラーコンクリート。

地窓から庭木が眺められる、玄関・ホール。上部は飾り棚。
写真右はシューズインクローク(玄関収納)の引違戸。
奥の和室の襖を開けると、地窓越しに光庭が見えます。

計画時の模型。ほぼ同じで実現。

つながる大デッキと屋根付き物干場

光や風を各室へ通す光庭。

2階共用コーナーの高窓から、LDKへ光と風を通します。

大吹抜に、2階室2・3(子供室)前の共用コーナー2がつながり、コミュニケーション豊かで、高窓やランマから、光と風が通ります。
造作リビングボードに内蔵された、床下エアコンにより、床下空間を暖めつつ、窓際の床吹出口から、暖気が上がります。
床は、夏はさらっと、冬は冷たくない、無垢の桐フローリング自然塗装、壁は超撥水和紙クロス、天井は杉三層Jパネルです。
リビング西窓の外側には、物干場の大きな屋根があり、西日を遮りつつも、天窓により明るいです。

南窓は、真南のほうを向いているので、リビングが台形平面になっており、傾斜天井とあいまって、動きのあるダイナミックな空間になっています。
1階の階高(1階床から2階床までの高さ)を通常より20cmも低く抑え、階段の踊り場の段を少なくして、安全に上り下りしやすくするとともに、2階との距離感をぐっと近づけています。

軒の出により、夏は高い太陽の日射を遮蔽します。冬は低い太陽から、日射取得します。白壁の南棟は軒高を抑え、日射取得を妨げないです。
アウトドアライフを楽しめる、台形平面の広々としたウッドデッキ。写真左方で、屋根のある物干しデッキとつながっています。

低めの天井で落ち着いた静的な雰囲気のダイニングです。ダイニングニッチ(凹み)には調味料やティッシュを置けます。
筋交脇に見えるのが、リビングボード内蔵の床下エアコンの目隠しルーバーです。腰壁際に床吹出口がスリット状に設けてあります。
写真右の間仕切壁や引戸の上部に、北配置の水回りへの通風採光できる回転ランマがあります。

リビング東に隣接し、玄関ホールからも入れる続き和室です。
敷地に対する南方位が西へ傾いているので、和室にとっての南はリビングになり、リビング越しに光や風が入ってきます。
天井にはトップライト(天窓)があり、明るいです。
光庭に面する北側には、吊押入の奥に地窓があり、庭を眺めることができ、風も通ります。
吊押入の下の板間は飾り床です。
写真左の襖の上のランマ襖を開けると、明るい玄関から光が入ってきます。

光庭から明るい光が入ります。耐震性を高める筋交のうち、1階には可動の透明アクリル板がはめられており、エアコン効率を高められるように、LとDをロールスクリーン等で、仕切ることが可能です。
アクリル板を外せば、風が通りやすくなります。
耐震等級3にした上で、制震金物を付けています。

半帖へりなし畳のモダン和室です。
傾斜天井で杉三層Jパネルの野地板をあらわしにしています。
奥のアクセント壁は、床の間のイメージで、絵や書などを掛ける化粧フックが設置されています。

トップライト(天窓)のある明るいキッチン。
L型システムキッチン+造作カップボードで、短い料理動線。
南の引き戸勝手口から、物干デッキに出られます。

屋根(天窓付)のある物干デッキ。
目隠し格子で洗濯物が外から見られにくいです。
大デッキとつながっています。

手前の洗面室と奥の脱衣室は3本引き戸で仕切ったり、開け放したりできます。
鏡の上下に通風採光窓があります。床は天然リノリウム、壁、天井は超撥水和紙張り。

和室のある南棟と光庭をはさんで配置されている、北棟の室1。
向かいの和室は地窓ですし、目隠し格子により、リビングから室内が見られず、また日射コントロールします。
室1窓と格子の間に、布団干しバーがあり、ふとんがリビングから丸見えになりません。

光庭側から見た室1の目隠し格子
窓高だけでなく、下方まで格子を伸ばし、干したふとんを見えにくくしてます。

LD・Kに風と明るさをもたらす、蹴込板をなくした開放的な階段。
光反射で手前まで明るくする床タイルは、奥の光庭が室内まで広がるような、外部的感覚としました。窓脇に床吹出口。
階段脇は、家事や勉強や読書、パソコンなどができる共用コーナー1です。

和モダンの光庭。
白い南棟の高さを抑え、光や風が通り、北棟へ日影や圧迫感を与えないようにしています。
和室地窓から光庭を眺められます。

吹抜と一体となった、2階の共用コーナー2には、通風採光できる高窓が並び、LDにも明るさをもたらします。
カウンター下部は本棚です。子供室である室2・3の前にあり、みんな一緒に、勉強したり、遊んだり、本を読んだりできます。

リビング吹抜見下ろし。天井に設置したシーリングファンは、冬はあたたまった空気を下へおろし、中間期は窓を開けて、上向き回転して、上昇気流をつくりだし、夏はエアコンを効かせるため、窓を閉め、扇風機として、下向き回転で使います。
建主に聞くと、冬は上向きがこの家では効果があるそうです。天井面に風を当てると、下降気流となり、あたたまった空気を下すそうです。

ロフトのある2階室2・3。3本引き違い戸で2室に仕切ったり、つないだりでき、フレキシブルです。
ロフト下は大きなクローゼットです。

2階室2・3、ロフト。共用コーナー2との引違戸の上部にあるランマにより、風が通り明るいです。
個室間及び、共用コーナー2との引違戸を全て外せば、大空間が生まれます。
ロフトは高窓から風と光が通り、ダイナミックで楽しい空間です。操作チェーンは直下のクローゼット内で操作できます。