Blog / KANO空感設計 あすまい空感日記・・・明日の私(MY)の住まい

東海地方の過去の大きな水害・浸水被害・伊勢湾台風、東海豪雨、平成20年8月末豪雨(岡崎・幸田で甚大被害)

前回ブログの続きです。
前回は、「西日本豪雨に愛知県岡崎市消防本部の全国で1台の全地形対応車「レッドサラマンダー」出動」

[ 東海地方の過去の大きな水害・浸水被害・台風 ]
 東海地方では、過去に大きな水害をたびたび経験しています。

<伊勢湾台風>
1959年(昭和34年)
明治維新以来、日本で最大の被害を出した台風 伊勢湾台風 – Wikipedia
犠牲者5,098人(死者4,697人・行方不明者401人)・負傷者38,921人 とてつもない被害です。
経済損失額は、東日本大震災と比較されるほどです。
全国に大きな被害を出しましたが、特に、愛知県で3,351人(うち名古屋市1,909人)、三重県1,211人と多くの死者が出ています。
被害地域は伊勢湾沿岸等の海抜ゼロメートル地帯や海抜下の、元は海の干拓地が多く、高潮等で防波堤が決壊し、甚大な被害を出しました。
こうした、元は海の干拓地域では、1959年(昭和34年) 明治維新以来、日本で最大の被害を出した台風である、伊勢湾台風で、大規模に浸水し、甚大な被害を出しました。
愛知県では、名古屋以西の尾張の沿岸及び奥(北)の広範囲知多半島沿岸衣浦沿岸、西三河の三河湾沿岸、東三河の豊橋などの三河湾沿岸です。
海抜ゼロメートル地帯が広い都道府県の1位は愛知県です。
こうした地域は、地震時の液状化の可能性も高いです。
過去ブログ
液状化対策の地盤補強工法8 液状化しやすい元海・元干拓地・元新田・元干潟・元低湿地・元塩田

災害対策基本法がこの台風をきっかけに制定されました。
2013年に運用を開始した特別警報、台風については伊勢湾台風クラスを基準としています。
今回の2018年7月の西日本豪雨で、出されたのが「大雨特別警報」だったわけですから、相当な被害が予測されていたわけなのです。
  
<東海豪雨>
2000年(平成12年)
庄内川水系の新川が決壊し、天白川が氾濫し、名古屋市や尾張西部や衣浦沿岸で甚大な浸水被害がありました。東海豪雨 – Wikipedia
新川流域(名古屋市西区山田地区、清須市(当時の西春日井郡西枇杷島町・新川町など))、庄内川流域(名古屋市中川区、春日井市)、天白川流域(名古屋市天白区・南区・緑区など)、境川・逢妻川流域(大府市・知立市・刈谷市・知多郡東浦町など)、名古屋市周辺で多数の浸水被害が生じました。
三河地方でも水害があり、岡崎では各地で浸水しました。
岐阜県では矢作川流域を中心とした恵南地域に多大な被害が出ました。
激甚災害に指定されました。
東海地方(静岡県・岐阜県・愛知県・三重県)で10人が死亡し、全国で115人が重軽傷。
過去ブログ
東海豪雨の水害体験

<平成20年8月末豪雨> 
2012年(平成20年)
岡崎市伊賀川流域(伊賀町等)や幸田町広田川流域(地名:菱池 堤防が決壊)などに特に大きな浸水被害と、死者を出しました。平成20年8月末豪雨
全国に被害を出した中で、特に、岡崎市や幸田町での被害が大きかった豪雨です。
岡崎市は全市域(約14万世帯37万6千人)に避難勧告を出し、県を通じて自衛隊の派遣を要請しました。
岡崎市では8月29日の1時から2時までの1時間の雨量が、8月の日本の観測史上1位を更新する146.5ミリに達しました。
この記録は気象庁観測史上7位です。
 1時間雨量の記録を更新した地点が21ヶ所を数えました。
死者は愛知県の岡崎市と一宮市で計3人、負傷者は愛知県、埼玉県、千葉県、神奈川県で計7人。
住家被害は全壊6棟、半壊7棟、一部損壊41棟のほか、床上浸水3,106棟、床下浸水19,354棟。
都市部を直撃したため、浸水被害が非常に多かったです。がけ崩れも221ヶ所で発生しました。 

岡崎市では、伊賀川・更紗川・小呂川・前田川・鹿乗川・占部川・砂川・乙川の9つの河川が氾濫し、竜泉寺川にかかる三河橋が崩落しました。
この雨による住宅被害は全壊4棟、半壊1棟、また床上浸水890棟、床下浸水1,610棟で、全体で2,500棟に達しました。
岡崎市のホームページで町別の被害状況がわかります。岡崎市内の町別 床上・床下浸水件数
これを見ると被害の大きい町(100件以上を記載)は、氾濫した伊賀川沿いの伊賀町286件、稲熊町248件、大平町129件、久後崎町116件、福岡町123件、明大寺町117件、元能見町132件、若松町122件あります。
六名は各町名ごとだと、100件以下ですが、「六名」と付く地名の町全体では、250件と大きな被害です。
久後崎町は 1882年乙川が決壊した「久後切れ」のある町です。旧乙川流路の付け替え部あたり。
過去ブログ
液状化対策の地盤補強工法5 液状化しやすい元川(旧河道)・元堀
 
幸田町では、床下浸水64戸、床上浸水55戸と岡崎二比べれば少ないですが、広大な田や道路が冠水しました。
かつて、あった大きな菱池を明治時代に干拓して、新田をつくった場所を中心に被害が広がりました。
過去ブログ
液状化対策の地盤補強工法6 液状化しやすい水害実績地・巨大な元池(幸田町の菱池・岡崎市の妙覚池)・矢作川、乙川の破堤・豪雨での岡崎市、幸田町の大規模な浸水被害

次回ブログに続く。
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