Blog / KANO空感設計 あすまい空感日記・・・明日の私(MY)の住まい

事務所名の由来その6

事務所名を変えた理由の6回目です。
「空間」の代わりに「空感」という言葉を使った理由は他にもあります。
空・間
空間の「空(くう)」とは「何もないスペース」のことを言います。
空間の「間(ま)」とは本来、「柱と柱の間」という意味です。
それが転じて、部屋を意味するようになり、民家では、襖や障子で仕切った、板間や土間など床材の違いによる呼び名、茶の間や客間など用途による呼び名、奥の間など場所による呼び名となりました。
ちなみに、「窓」という言葉を「間戸」と表現していました。柱と柱の間に立て込む戸だから、ぴったりですね。
日本の民家はこの「間」の連なりによって造られてきましたが、昔ながらの「間」のある家は急速に減り、欧米化されて、壁で閉ざされた「室」の連なりに変わってきました。
しかし、今でも「間取り」という言葉の中に、「間」は残っていますが、そうした家は「室取り」と呼ぶべきでしょう。
「空間」とは「柱と柱の間の何もないスペース」というのが本来の意味です。写真は再び、京都竜安寺です。今度は石庭でなく、手前の空間を見てください。「柱と柱の間の何もないスペース」を感じさせますね。

私達は「空間」を連想させる「空感」を使うことにより、何も必ず和風にするのではありませんが、こうした本来の「空間」という言葉が持っていた「空間性」や意味・考え方を継承したいと考えています。
また、続きは次回に。

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